硬い楽想で、迫ってくるイメージの戦闘曲です。ショスタコーヴィチの交響曲第10番第2楽章からインスピレーションを得ました。構成は「(A - B - C - A' - D) x 2 - コーダ」です。
A部は弦楽器が強奏で「タンタタ」という音形を執拗に繰り返します。このリズム動機はほぼ全曲にわたって聴かれます。楽器を増強して繰り返し、B部に入ります。
B部は経過句的な性格で、金管の和音の上に木管と弦がリズム動機と速いパッセージを重ねます。変ニ長調から始まりますが、すぐに転調していきます。
C部は変ト長調から始まり、ピッコロ・フルート・ホルンが妙に明るいファンファーレを演奏します。リズム動機は相変わらず聴かれ、転調しながら徐々に音量を落としていきます。
A'部はオーボエ・ファゴットの弱奏から始め、A部の主題を奏でながら少しずつ盛り上がっていきます。また、ピッコロとトランペットに対旋律が現れます。調はハ短調→ヘ短調→変ロ短調→変ホ短調と移っていきます。
D部では突然コラール的なサビが変ロ短調で現れ、リズム動機は一旦姿を消します。最強奏、ヘ短調でもう一度サビを歌ったあと、ループします。
コーダは冒頭の雰囲気を再現し、ヘ音の連打で力強く終わります。