「ゼルダの伝説」の主題による変奏曲, Op. 8

楽曲情報:

「ゼルダの伝説」の主題による変奏曲 ニ短調 / D-Minor / d-moll約6分半

編成:

FluteI, II
Piccolo 
OboeI, II
Clarinet in BbI, II
BassoonI, II
  
Horn in FI, II, III
Trumpet in BbI, II, III
Tenor TromboneI, II
Bass Tuba 
  
Timpani(3 kettles)
Snare Drum 
Cymbals 
Bass Drum 
  
ViolinsI, II
Violas 
Violoncellos 
Contrabasses 

音源:

初稿
完成版

楽譜:

完成版

動画:

コメント:

「ゼルダの伝説」のメインテーマをモチーフに変奏曲を作りました。使用したのは「ゼルダの伝説」より「地上」(所謂ゼルダの伝説のメインテーマ)、「ゼルダの伝説 時のオカリナ」より「ハイラル平原メインテーマ」(以下「ハイラル平原」)です。後者については、曲中から幾つかのフレーズを引用しました。いずれも原曲の作曲者は近藤浩治氏です。

曲の構成は「序奏 - テーマ(a - b - a') - 変奏I~VI - コーダ」となっています。ただしこの曲の「変奏」は厳密な意味での変奏ではなく、テーマおよびそこから派生したメロディ等を自由に組み合わせたものとなっています。また、テーマの引用は「原曲そのもの」の再現を保証するものではありません。作曲や直接引用したソースの都合上、若干フレージングやコードに違いがある場合もあります。曲中に変奏の区切りを示す休止はなく、序奏からコーダまで途切れることなく演奏されます。

曲自体は初稿の段階で完成していて、今回の楽譜作成・音源録音ではそのときの譜面を尊重しつつ、細部の修正を施しました。やたらと時間が掛かっているのは単に面倒で筆が進まなかっただけです(笑)

 

序奏は木管と弦による和音連打によって始まります。同じリズムが繰り返される中、ホルンとトランペットがテーマ中の動機をファンファーレ風に奏でます。

テーマは小太鼓がリズムを刻み続けるマーチ風の伴奏の上で提示されます(a部、練習記号A)。第1バイオリンが奏した後、第2バイオリンとトランペットが加わって拡大されたテーマを奏でます(b部、練習記号B)。さらに楽器を増やして全奏でテーマを繰り返すと(a'部、練習記号C)、一旦ニ短調の和音上に終止します。

変奏Iは弱奏となり、まず中心となるフレーズが第1バイオリンとクラリネットに現れます(練習記号D)。それに第2バイオリンがテーマを対旋律としてつけます。b部に入るとバイオリンに新しい主題が現れます(練習記号E)。中心フレーズはビオラとクラリネットが、テーマはファゴットが担当します。a'部は全奏による強奏で中心フレーズを軸とし、テーマはビオラとクラリネットに現れます(練習記号F)。音楽は盛り上がったまま次の変奏に突入します。

変奏IIは突如弱奏となり、フルートソロによってテーマの変奏が提示されます(練習記号G)。b部では新たな主題が第2バイオリン・チェロ・フルート・オーボエに現れます(練習記号H)。a部の主題は第2バイオリンとビオラが、テーマはコントラバスが担当します。a'部ではa部の主題をピッコロと第1バイオリンが奏でる中、今までに提示した主題群が金管に現れます(練習記号I)。打楽器が加わると和音進行がテーマのものから外れ、転調していきます。

変奏IIIはト長調となり、弦楽器と小太鼓によって「ハイラル平原」の一フレーズが演奏されます(練習記号K)。b部では同じフレーズを拡大したものを第1バイオリンが奏でる上で、ピッコロが「ハイラル平原」からの新たな引用を奏でます(練習記号L)。a'部はa部とは全く異なっていて、ファゴットとオーボエによって別の引用フレーズがのどかな雰囲気で奏されます(練習記号M)。ピッコロのオブリガートも「ハイラル平原」の引用です。

変奏IVのa部は変奏IIIのa'部と似た構成になっています(練習記号N)。b部に入ると音楽は雰囲気を変え、引用は姿を消します(練習記号O)。金管楽器が断片的な動機を次々交代で奏でながら次第に高揚していき、トランペットのファンファーレによる「ハイラル平原」のフレーズに至ります(練習記号P)。このフレーズは最後まで演奏されず、行進曲調となってニ短調に戻っていきます。

変奏Vの中心メロディはコンサートマスターのソロによって提示されます(練習記号Q)。b部に新しいフレーズは現れず、三連符の伴奏音形の上で先ほどの中心メロディが展開されます(練習記号R)。a'部は伴奏形がテーマのものと同じになり、金管楽器によって中心フレーズが高らかに奏でられます(練習記号S)。後半は属和音上に同じフレーズを繰り返し、音楽の緊張を高めていきます。

変奏VIはa部のみで、変奏Vのb部で現れた三連符の伴奏音形に乗ってテーマが力強く回帰します(練習記号T)。属和音上で次第に速度を減じ、それに伴って緊張も高まっていきます。クライマックスに至ると緊張は一気に開放され、ニ長調の急速なコーダに突入します。

コーダはテーマの音形を基にした2小節の動機が中心となります(練習記号U)。フレーズと呼べるものは消失し、和音の連打によって興奮した音楽が形作られます。最後は和音が半音階で上昇していき、トゥッティの最強奏による序奏のリズム動機で曲を終わります。

作成:

2001/11/16 初稿完成
2007/06/17 楽譜作成開始
2008/01/15 完成

備考:

使用音源:Garritan Personal Orchestra

著作権表示:

原作品:「ゼルダの伝説」
    「ゼルダの伝説 時のオカリナ」
原作者:近藤浩治
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