Symphony in D-moll, Op. 7

楽曲情報:

I. Andante - Allegro ニ短調 / D-Minor / d-moll約9分
II. Adagio cantabile ma non tanto 変ホ長調 / Eb-Major / Es-Dur約9分
III. Allegretto ハ短調 / C-Minor / c-moll約6分
IV. Allegro assai - Molto maestoso ニ短調 / D-Minor / d-moll約9分

編成:

FluteI, II
OboeI, II
Clarinet in A, BbI, II
BassoonI, II
  
Horn in FI, II, III, IV
TrumpetI, II
Tenor TromboneI, II
Bass Trombone 
Bass Tuba 
  
Timpani(3 kettles)
  
ViolinsI, II
Violas 
Violoncellos 
Contrabasses 

音源:

I. Andante - Allegro [niconicommons]
II. Adagio cantabile
  ma non tanto
[niconicommons]
III. Allegretto [niconicommons]
IV. Allegro assai
 - Molto maestoso
[niconicommons]

楽譜:

全曲

コメント:

交響曲に挑戦しました。楽章構成はオーソドックスに、1楽章アレグロ、2楽章アダージョ、3楽章スケルツォ、4楽章アレグロです。

 

第1楽章はニ短調、3つの主題を持つソナタ形式です。冒頭は4/4拍子で短いアンダンテの序奏があり、木管楽器のソロが交替しながら第1主題を提示します。アレグロに入って拍子は2/2となります。主題はバイオリンによって再提示され(練習記号A)、そのまま急速に転調して変ロ長調に至ります。第2主題は2つの部分からなり、それぞれホルンとクラリネット、フルート・オーボエ・バイオリンによって提示されます(練習記号C)。裏では第1主題の音形が伴奏されます。推移を経て金管の強奏によって第3主題が提示されます(練習記号E)。これは木管と弦による第1・第2主題の演奏を伴っています。

展開部はホ短調で開始されます(練習記号G)。木管・バイオリンによって第1主題が開始されるとハ長調でファゴットがこれに答えます。トランペットとホルンが第1主題断片を掛け合ったあと、木管の第3主題、ティンパニの第1主題によってト短調に至り、序奏の音形を中心に木管が弱奏します(練習記号H)。突如強奏となり、第3主題提示部と同じ音形が反復されます(練習記号I)。全奏による半音階下行で嬰ト短調に至り、第2主題の伴奏の上にフルートが拡大された第1主題を奏します(練習記号K)。一旦終止した後、弦のピチカートによって第1主題が執拗に繰り返され(練習記号M)、次第に楽器を加えて強さを増します。最終的に属音に至り、第3主題音形による金管の咆哮で再現部に入ります(練習記号O)。

第1主題は提示部と同じようにニ短調で再現されます。推移部が金管の強奏によって拡大され、ニ長調で再現される第2主題も提示部より長くなっています(練習記号Q~U)。第3主題の再現は省略され、ロ短調でコーダに入ります(練習記号U)。

コーダでは初め第3主題の拡大音形によってコラール的な流れが作られ、その後トランペットによる第1主題の拡大音形が現れます。次第に音量を増しつつ転調を繰り返し、ティンパニが低い変ホ保続音を奏でるところでこのゼクエンツは悪魔的な頂点を迎えます。続いてニ短調に戻って第1主題の冒頭が現れ(練習記号W)、最強奏によって楽章を終わります。

 

第2楽章は変ホ長調、4/4拍子、展開部を欠いたソナタ形式です。まずは弦楽器によってコラール風の第1主題が提示されます。続いて木管群に主題は受け継がれ(練習記号A)、その後半部分を変化させつつ推移して(練習記号B~C)、ロ音上で一度終止します。第2主題は幾分速度を速め、オーボエ・ファゴット・ビオラ・チェロによってホ長調で提示されます(練習番号D)。楽器を増して繰り返した後、フルートに新たな主題が現れます(練習記号F)。チェロのピチカートの伴奏上で木管およびホルンが次々とメロディを受け渡し、再び変ホ長調へと回帰して再現部となります(練習記号H)。

第1主題の再現は金管のコラールによって行われ、バイオリンがこれに修飾的な対旋律を加えます。また、再現部に至って初めてトロンボーンが登場します。次に主題は弦楽器に、対旋律はフルートとクラリネットに引き継がれます(練習記号I)。提示部と同じ推移を辿りつつ音楽は急速に盛り上がり、ティンパニのト音上に緊迫した頂点を迎えて突如全休止となります。第2主題は変ホ長調で再現されますが、これもバイオリンの修飾的対旋律を伴い、速度を大幅に落として奏されます(練習記号L)。主題を再現しつつ徐々に音量と楽器を増していき、再び第1主題が全楽器による強奏で現れます(練習記号O)。最後に最強奏で金管楽器によるファンファーレが鳴り響き、重厚な盛り上がりのまま楽章を終わります。

 

第3楽章はハ短調、3/4拍子、スケルツォ‐トリオ‐スケルツォの三部形式です。最初のスケルツォ部分は「A - B - A - C」の構成になっています。A部では四分刻みの伴奏に乗って完全五度を主体とした主題が提示されます。B部は木管が中心になって、別の完全五度主体の主題が奏されます(練習記号A)。楽器を増してA部を繰り返し、C部ではA部の動機が折り重なった伴奏の上でホルン・トランペットがこれもA部の動機を基にした楽句を演奏します(練習記号C)。

トリオはト長調となり、「D - D' - E - D'」の二部形式となっています。まずはオーボエによってのどかな雰囲気の主題が示され(練習記号D)、木管全体で応答します。続いて主題は弦楽器に移り(練習記号E)、これに木管を加えて音量を増し、トランペットとティンパニによるファンファーレで頂点に至ります。E部はD部と類似した主題がチェロに現れ(練習記号F)、全奏による頂点を形成したあとオーボエ・クラリネット・ファゴットのトリオによってD部の主題が回帰します(練習記号G)。再びトランペットとティンパニによるファンファーレが現れると音楽は急速に減衰し、推移を経てスケルツォに戻ります(練習記号H)。

二度目のスケルツォはコントラバスの伴奏の上に全編最弱奏で演奏されます。木管楽器が交代しながら「A - B - A」と再現すると、クラリネットがA部の動機を繰り返しながら上昇していきます(練習記号M)。ハ調に戻ったところで音楽は輪郭を失いながらさらに減衰していき、消え入るように楽章を終わります。

 

第4楽章はニ短調、4/4拍子のソナタ形式です。冒頭、第1主題の第1動機によって暗い序奏が形作られます。程なくこの動機によるゼクエンツが現れ、その頂点で強奏によって第1主題が提示されます(練習記号C)。第1主題は2つの動機からなり、第1動機による推移を挟んだ後もう一度提示されます(練習記号E)。短い終止のあとト長調で第2主題が提示されますが、これは第3楽章のトリオの主題に基づいています(練習記号F)。フレーズの頂点でトランペットとティンパニによるファンファーレが鳴り響き、雪崩れ込むようにして展開部に入ります(練習記号G)。

展開部は序奏の形を用いつつト短調で始まります。暗く静かな流れを突き破るように突然金管のファンファーレが鳴り、ハ短調から徐々に上昇するゼクエンツに入ります(練習記号H)。強弱を急速に交代しつつ第1主題を用いて転調を繰り返し、ティンパニの打撃と共に嬰ト短調で第2主題が現れます(練習記号I)。拡大された第1主題第1動機やファンファーレの動機を用いつつ音楽は徐々に沈んでいき、コントラバスの保続ヘ音に至ります(練習記号M)。この上に第1主題第1動機を用いた長いゼクエンツが形成され、最高点でニ短調の属和音に達して高らかに再現部の到来を宣言します。

再現部第1主題は提示部とほぼ同じ形で始まりますが(練習記号N)、2回目の提示はなく、推移部で急速に盛り上がってニ長調に転調します(練習記号P)。弦楽器の第1主題第1動機拡大音形によって転調の熱を冷ましたあと、序奏の伴奏音形によるオスティナートの上に第2主題が再現されます(練習記号Q)。ファンファーレのあとさらにもう一度楽器を増して第2主題が再現され、頂点で最強奏のトランペットによって第1楽章第1主題の変形が奏されます(練習記号S)。弦楽器の刻みによって最後の部分が反復されると、変ロ長調に転調してコーダに入ります(練習記号T)。

コーダは再び序奏の形で開始されます。金管楽器のコラールによってヘ長調に至ると、トランペットに第1楽章第1主題の反行の変形が現れます(練習記号U)。楽器を増しながら少しずつ音楽は盛り上がっていき、頂点でニ長調、2/2拍子となってトロンボーンが第1楽章第1主題の反行形を高らかに歌い上げます(練習記号W)。トゥッティの最強奏の中、ホルンとトランペットによって第1楽章の序奏が長調で回帰し、全曲を閉じます。

作成:

2006/03/15 第1楽章作曲開始
2006/07/16 第1楽章完成
2006/11/23 第3楽章作曲開始
2007/06/01 第3楽章完成
2007/06/02 第4楽章作曲開始
2007/07/09 第4楽章完成
2007/11/13 第2楽章作曲開始
2007/12/22 第2楽章完成

備考:

使用音源:Garritan Personal Orchestra

著作権表示:

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