動画に使用しているイラストは、以下の方からお借りしました。イラストの著作権は全て製作者様に所属します。
東方Projectの十六夜咲夜をテーマにしたメドレーです。東方紅魔郷より「メイドと血の懐中時計」、「月時計 ~ ルナ・ダイアル」、東方花映塚より「フラワリングナイト」の3曲を繋げ、弦楽合奏にまとめました。全体に強弱のメリハリが効いた、明快なアレンジとなっています。
1曲目は「フラワリングナイト」です。高音のトレモロに導かれてメロディが次第に形作られると、すぐにヘ短調へと転調して強奏となり、主要主題が力強く提示されます。副主題は、最初はト短調で優しく現れ、同調で主要主題が繰り返された後、ホ短調で充実した雰囲気をもって繰り返されます。そのまま上昇型のゼクエンツを形成し、ニ短調となって次の曲に入ります。
2曲目の「メイドと血の懐中時計」では6/4拍子と4/4拍子が交互に現れます。6/4拍子の部分では波のように強弱を繰り返すバイオリンの分散和音を背景にビオラとチェロがメロディを歌います。最初の4/4部分ではバイオリンが浮遊感を伴った旋律を奏で、2回目の4/4部分ではチェロ、さらにバイオリンが哀愁の漂う楽想を紡ぎます。続く行進曲風の部分では強奏のヘ短調と弱奏のニ短調が対置され、カデンツを形成して属和音上で一旦終止します。
3曲目は「月時計 ~ ルナ・ダイアル」です。コントラバスのトレモロ上に動機が断片的に現れて緊張感を増していき、破壊的な強奏をもってハ短調で主題が提示されます。続く3拍子部分では変ホ短調となり、保続する伴奏型に乗って伸びやかな旋律が奏されます。4拍子に戻ると、前述の伴奏型を引き継いだメロディが執拗に繰り返され、次第に音量を増しながらト短調、ホ短調と転調していきます。最後に主題を最強奏で繰り返し、伴奏動機を用いて半音階を上昇、チェロがバルトークピチカートを打ち込んで、叩き切るように曲を終えます。