東方管弦組曲 改訂第2版, Op. 9a

楽曲情報:

I. プレイン・シンフォニエッタ ヘ短調 / F-Minor / f-moll約3分45秒
II. 遥かなる月への旅路 ホ短調 / E-Minor / e-moll約3分45秒
III. ルナ・ラプソディー ハ短調 / C-Minor / c-moll約3分15秒
IV. 古き伝承の隠れ道 嬰ハ短調 / C#-Minor / cis-moll約4分15秒
V. 幽雅に咲かせ、管弦の桜 ヘ短調 / F-Minor / f-moll約6分半

編成:

FluteI, II
Piccolo 
OboeI, II
Clarinet in A, BbI, II
BassoonI, II
  
Horn in FI, II, III, IV
Trumpet in BbI, II
Tenor TromboneI, II
Bass Trombone 
Bass Tuba 
  
Timpani(4 kettles)
Triangle 
Tambourine 
Snare Drum 
Suspended Cymbal 
Tam-tam 
Cymbals 
Bass Drum 
  
ViolinsI, II
Violas 
Violoncellos 
Contrabasses 

音源:

I. プレイン・シンフォニエッタ
(FLAC)
II. 遥かなる月への旅路
(FLAC)
III. ルナ・ラプソディー
(FLAC)
IV. 古き伝承の隠れ道
(FLAC)
V. 幽雅に咲かせ、管弦の桜
(FLAC)

楽譜:

スコア譜
パート譜

動画:

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コメント:

「東方管弦組曲」の改訂版です。原版の疾走感あるアレンジの雰囲気はそのままに、全面的にオーケストレーションを見直しました。全5曲、演奏時間は22分程度です。

 

1曲目は、東方永夜抄より「プレインエイジア」です。原曲の2周目後半に新たなエピソードを挿入して曲想を拡大しています。「序奏 - A1 - B1 - C - A2 - B2 - D - 序奏再現 - A3」という形になっています。

高弦の静かな3連符を背景に木管がテーマの断片を提示し、次第に盛り上がるとA部に入り、テーマが2回繰り返されて確保されます。分散和音の動機が折り重なるB部を経て、ロ短調となったC部では、16分音符の高速パッセージを伴って、金管によるコラール風の音楽となります。ヘ短調に戻ってカデンツを形成すると、序奏の3連符上でA部が再現されます。その後、B部まで一度目と同様に展開したのち、D部ではハ短調となって新たなメロディが提示されます。3回目にはA部のテーマが対旋律として入り、ひとしきり盛り上がると、すぐに静かになって序奏が再現されます。最後にA部のテーマを2回繰り返し、後半ではD部のメロディが対旋律となって、最強奏のまま力強く音楽は終わります。

 

2曲目は、東方永夜抄より「ヴォヤージュ1969」です。原曲を2周させ、コーダを追加しました。「A1 - B1 - C1 - A2 - B2 - C2 - A3」としています。

A部はオーボエと弦楽器によって静かに始まり、フルートとピッコロの走句が彩りを加えます。木管を中心としてメロディを繰り返しながら盛り上がると、B部に入り、6/8拍子と2/4拍子、さらには3/4拍子が重なるポリリズムの経過句となります。ヘ短調となったC部では、A部のメロディが若干変形されつつあらわれ、強奏となります。ホ短調に戻って2周目のA部では、メロディはチェロにあらわれます。楽器を変えつつ繰り返され、弱奏となったB部の再現を経ると、再びヘ短調となってC部が再現されます。途中からはクラリネット、ファゴット、ホルンによる息の長い対旋律が加えられ、最強奏となってクライマックスを形成します。ホ短調の静かなA部に戻り、さらに音量を減じていくと、ゆったりとしたカデンツを形成して曲を終えます。

 

3曲目は、東方紅魔郷より「月時計 ~ ルナ・ダイアル」です。これも原曲を2周させ、序奏とコーダを追加しました。「序奏 - A1 - B1 - C1 - A2 - B2 - C2 - コーダ」という形です。

打楽器群による短い序奏ののち、全強奏によって力強くA部は始まります。クラリネットによる自由なソロパッセージが奏され、短い推移を経て、変ホ短調、3/4拍子のB部となります。C部では4/4拍子に戻り、ト短調からホ短調へと転調していきます。途中から歌謡的な対旋律が入り、動機断片的な原曲のメロディと対比されます。2周目のA部では、ソロパッセージがフルートによって奏されます。B部はロ短調、C部は変ホ短調とハ短調で再現されます。C部ではさらに息の長い対旋律が加えられ、最強奏のままコーダに入ると、A部の断片によって閉じられます。

 

4曲目は、東方妖々夢より「遠野幻想物語」です。原曲の2周目の途中からコーダに繋がります。「序奏 - A1 - B1 - C - A2 - B2 - コーダ」としました。

序奏は原曲より遅めのテンポで始まります。メロディはフルートとオーボエに持たせ、ファゴットとビオラが追いかけます。A部は弦楽器が主体となり、後半ではメロディを拡大した対旋律が木管にあらわれます。B部はフルートから静かに始まり、強奏で繰り返されます。推移的なC部では、メロディがオーボエ、クラリネット、ホルン、チェロ、コントラバスのピチカートと次々に受け渡されていきます。2周目のA部はやはり弦楽器が主体ですが、オーケストレーションは変更されています。B部では歌謡的な対旋律が加わり、軽快なメロディと対比されます。コーダでは大幅に速度を減じ、C部や序奏を回想して静かに終わります。

 

5曲目は、東方妖々夢より「幽雅に咲かせ、墨染の桜 ~ Border of Life」です。序奏や中間部を拡大させつつ、原曲を2周します。「序奏a - 序奏b1 - A1 - B1 - C1 - D1 - E - 序奏b2 - A2 - B2 - C2 - D2 - A3 - コーダ」となりました。

序奏aは原曲より大幅に遅く、ホルンによる雄大なソロで始まります。木管に引き継がれてカデンツを形成すると、アレグロとなり、強奏の変拍子である序奏bで緊張感を高めます。嬰ト短調のA部ではテーマが力強く提示され、推移的なロ短調のB部、短い動機によるメロディが畳み込まれるホ短調のC部と続きます。D部に入りヘ短調となると、高弦が16分音符の走句を弾き続ける中で、金管がおおらかなメロディを奏でます。最強奏となったのち、下降のカーブを描いて中間部であるE部に入ると、嬰ヘ短調となり、ピチカートによる伴奏のなか、テーマが楽器を変えつつ展開されます。一旦速度を減じて落ち着くと、すぐにアレグロに戻り、序奏bから再現が始まります。C部はロ短調に転調し、D部もハ短調に変わっていて、さらに音量を抑制することで緊張感が高まります。その後、A部がヘ短調で回帰し、銅鑼も加わって最強奏で突き進みます。コーダでは、木管・弦・打楽器によるリズム打撃に乗って、金管のコラールでテーマがもう一度再現され、主音の打撃によって力強く曲を終わります。

作成:

2016/06/26 改訂開始
2018/03/31 改訂完了
2018/07/08 楽譜完成

備考:

使用音源:EWQL Symphonic Orchestra、QL Goliath
音源加工:Vienna Suite

著作権表示:

原作者:ZUN(上海アリス幻樂団
 
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