吹奏楽のための交響曲「永夜の不死鳥」, Op. 25

楽曲情報:

永夜の不死鳥 ヘ短調 / F-Minor / f-moll約19分

編成:

FluteI, II
Piccolo 
OboeI, II
BassoonI, II
  
Clarinets in BbI, II, III
Bass Clarinet in Bb 
  
Alto Saxophone in EbI, II
Tenor Saxophone in Bb 
Baritone Saxophone in Eb 
  
Horn in FI, II, III, IV
Trumpet in BbI, II, III
Tenor TromboneI, II
Bass Trombone 
EuphoniumI, II
Bass Tuba 
  
Contrabasses 
  
Timpani(4 kettles)
Triangle 
Suspended Cymbal 
Cymbals 
Bass Drum 
Suspended Cymbal 

音源:

楽譜:

スコア譜
パート譜

動画:

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コメント:

東方楽曲の吹奏楽アレンジです。藤原妹紅と上白沢慧音のテーマ曲から主題を3つ取り上げ、古典的なソナタ形式にまとめました。全曲を通してブルックナーの交響曲(おもに9番)を全面的に引用し、宇宙的で壮大な雰囲気に仕上げました。原曲は、東方永夜抄より「月まで届け、不死の煙」、「懐かしき東方の血 ~ Old World」、「エクステンドアッシュ ~ 蓬莱人」を使用しています。東方吹奏樂団より委嘱を受けて作成したもので、第五回定期演奏会にて演奏されました。

 

序奏は、主音の持続の上に東方音形がたゆたう神秘的な雰囲気で始まります。ホルンとユーフォニアムによって第1主題の冒頭が何度か予告されると、金管を中心とした重苦しいコラールがあらわれ、第1主題の別の断片を用いた下降音形を受け渡しながら沈んでいきます。最弱奏から始まるゼクエンツによって緊張感を高め、それが頂点に達したところで主部に突入します。

第1主題は「月まで届け、不死の煙」のメインメロディを使用しました。全楽器によるユニゾンから始まり、最強奏によって提示されると、ティンパニの保続音のみが残り、主題断片を用いた推移によって属調に至ります。

第2主題は「懐かしき東方の血 ~ Old World」の後半部のメロディを使用し、ハ短調によって提示されます。遅いテンポで絡み合う内声を伴って、クラリネットにより奏された後、主題断片を用いた寂しげなエピソードを挟んで、楽器を増やしてもう一度主題が繰り返されます。後半部分を用いたゼクエンツによって盛り上がると、嘆息するような嬰ヘ短調に至りますが、すぐに弱まって次の部分へ推移します。

第3主題は「エクステンドアッシュ ~ 蓬莱人」の後半部のメロディを使用し、ト短調によって提示されます。突如の強奏によってコラール風に始まり、クラリネットとコントラバスによる東方音形の連続が音楽を前に押し進めます。最強奏による頂点を形成すると東方音形の変形のみが残り、ユーフォニアムを中心とした祈りのエピソードがあらわれます。小休止を挟むと展開部に入ります。

 

展開部は3つの部分からなっています。第1部は変ロ短調で、序奏を思わせる東方音形の響く中、第1主題の動機がさまざまなスケールで拡大されて重なり合います。緊張感を高めると、序奏のコラールがあらわれますが、やはり下降音形の受け渡しによって沈んでいきます。

第2部は嬰ヘ短調で葬送行進曲風の伴奏となり、木管楽器によって第1主題の断片が物悲しく演奏されます。再び序奏のコラールがあらわれ、今度は変ホ長調に解決すると、下降音形が金管の力強いコラールとなって続きますが、結局は長い時間をかけて沈んでいきます。

第3部はハ短調から始まり、木管が静かに3つの主題を使った対話を行います。転調を繰り返しながら次第に盛り上がっていきますが、強奏になると強い緊張をはらんだ和音が繰り返され、最終的には第1主題と第2主題が対立する形となって主調の属13の和音に断ち切られます。

 

再現部、第1主題は変形されてフーガとなって回帰します。強奏による緊張度の高い音楽が続き、急き立てられるように突き進んで最強奏の頂点に至ると、フリギア音階を6オクターブの範囲にわたって下降し、ティンパニの保続音のみが残ります。

第2主題はヘ短調で、およそ型どおりに再現されます。後半部のゼクエンツの後は、そのまま緊張感を減ずることなく次の再現へと進みます。第3主題もほぼ提示部と同様に、ニ短調で再現されますが、挿入されるホルンとユーフォニアムの応答が第2主題の動機に変更されています。最終的に主調に至って祈りのエピソードとなりますが、途中からホルンが加わって嘆きへとなり代わった後、全休止となります。

コーダは最弱奏から始まり、とらえどころのない和音の連続の中で、主要3主題の動機が複雑に絡み合います。ゼクエンツとなって非常に長いクレッシェンドを形成すると、最強奏で主要3主題と東方音形がすべて同時に演奏される圧倒的なクライマックスとなります。和音展開による推移を経て、最終的にはヘ長調となり、すべての主題が響き合う完全な勝利の音楽となります。第1主題動機を用いたファンファーレが高らかに歌われると、主音と属音のみの和音によって力強く全曲を終えます。

作成:

2016/02/27 楽曲完成

初演:

2016/11/23 東方吹奏樂団 第五回定期演奏会

備考:

使用音源:EWQL Symphonic Orchestra、QL Goliath、
     Garritan Instruments for Finale
音源加工:Vienna Suite

著作権表示:

原作者:ZUN(上海アリス幻樂団
 
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